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「ふるさと納税」を活用して町おこしをしよう

2008年度の税制改正によって誕生した「ふるさと納税」も、今では国民のほとんどがその存在を認知するようになりました。「ふるさと納税」が実施されてからは、それまでまったく知名度のなかった町が脚光を浴びるようになり、地方創生に貢献しているようです。

そこで今回は、この制度を活用した町おこしの成功例などを見ながら、パイプドビッツが支援するクラウドサービスを活用した「ふるさと納税支援ソリューション」を紹介します。

無名の過疎地も「ふるさと納税」で知名度を上げよう

過疎化は地方自治体が抱える大きな悩みです。地方都市からの人口流出を防ぐには、魅力ある町づくりを行い、内外に発信しなければなりません。その魅力を伝えるための取り組みとして、全国各地で町おこしにつながるイベントが行われています。

他の町にはない地元の特徴を盛り込んだ町おこしの一例として、「カレーフェスティバル」や「はしご酒」といったイベントの開催で大きな動員を集める下北沢のケースを見てみましょう。

東京都世田谷区にある下北沢は、「演劇と古着の街」として若い世代を中心に古くから人気がありました。しかし、来客数の波は、ピークを迎えた1990年代後半から少しずつ減少していきます。さらに、もともと個人店が多く、インターネットなどのITを活用した情報発信に力を入れてこなかったことも若者離れに拍車をかけます。

その流れを食い止めるために、ITを地域活性化に活用する取り組みをスタートさせました。中心となったのは個人店をはじめとした商店街。今では、「カレーの町」としての下北沢をアピールする「カレーフェスティバル」や、ユニークな居酒屋が集まっている夜の遊び場を紹介する「はしご酒」といったイベントを立ち上げ、若い世代を呼び戻す町おこしを進めています。

一方で、下北沢の成功例はすべての町に当てはまるわけではありません。下北沢には若い世代に対してアピールするための下地があり、全国的にもブランドとして認知されていました。そんなブランドを持つ町とは違い、地元の人には魅力が知られていても、全国的にはまったく知名度がないという場合はどのように町おこしに取り組めばいいのでしょうか。そこで注目したいのが、政府が進めている「ふるさと納税」という制度です。

「ふるさと納税」を導入するメリットは?

ふるさと納税はさまざまなメディアで積極的に取り上げられたことで、便利なサービスとして周知されており、全国のさまざまな返礼品を紹介するポータルサイトも存在します。

「ふるさと納税」には「税」という言葉がついていますが、実際には都道府県、市区町村への「寄付」にあたります。一般的に自治体に寄付をした場合は、確定申告を行うことでその寄付金額の一部が所得税及び住民税から控除されます。また、原則として自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象です。このような仕組みから、実際には自分の出身地に限らず好きな自治体を選んで寄付をすることが可能で、寄付者はそのお礼としてさまざまな返礼品を受け取ることができます。

「ふるさと納税」を利用して寄付をする側の大きなメリットは、やはり返礼品をもらうことでしょう。現物品を受け取る以外にも、被災地の復旧や復興への協力や、観光体験として地元の温泉を利用することなどから、地域の文化や歴史に触れさせてもらえるといった返礼もあります。実際、2011年の東日本大震災以降、被災地の復旧や復興を目的として利用する人が増え、「ふるさと納税」の認知率は今やほぼ100%に近いという調査結果もあります。また、総務省が2017年7月に発表した「ふるさと納税」に関する調査結果によると、2016年度の全国地方自治体における「ふるさと納税受入件数」は約1,271万件で対前年度比約1.8倍、受入金額は約2,844億円で対前年度比約1.7倍となっており、利用者は年々増加しています。

「ふるさと納税」の制度を導入する自治体側のメリットも、「広範囲から財政を確保できる」「収入の早期確保」など、金銭面のみにとどまりません。「返礼品の提供によって地元の産物や名産品を全国にアピールできる」「観光を勧誘できる」といったふうに、町の知名度を全国的に広めることもできます。観光を活性化する町おこしとして「ふるさと納税」を利用している自治体も多いようです。

「ふるさと納税」で町おこしを成功させた北海道の小さな町

実際に「ふるさと納税」を町おこしに利用している自治体の例を見てみましょう。

北海道の十勝地方に位置する上士幌町は人口4,908人(2016年9月末現在)の小さな町ですが、2016年度の「ふるさと納税」による寄付金で約21億円を集めました。これは、普段の町税収入の3倍以上の規模となっています。

全国的にほとんど知名度がなかったこの小さな町が「ふるさと納税」でこれだけの寄付を集めた理由は、「ふるさと納税」を利用しやすい環境を築き上げてきたことにあります。制度が開始された当初からホームページを充実させ、パソコンだけでなくスマートフォンや携帯電話にも対応したさせり、入力しやすいフォームやクレジットカード決済などをいち早く採用し、ポータルサイトにも積極的に参加するといった取り組みが功を奏したのです。また、返礼品に関しても、和牛やスイーツ、豆類などといった地元の特産品を開発するために、生産者に対して補助金を用意しました。このように、自治体と民間が一体となった取り組みが高額な寄付金の収集に結びついたのです。

寄付金の使い道として、特に「子育て・少子化対策」に力を入れています。町民からの「教育に使ってほしい」という要望に耳を傾けたことが理由です。2016年度の「ふるさと納税」を元にした2017年度事業への充当予定として、「子育て・教育」に1億4,151万円が充てられています。また、過去にはスクールバスの更新や図書館貸出し用のDVDソフトの購入、中学生以下の子供がいる家庭への支援などにも使われています。さらに「保健・医療・福祉・介護」にも1億3,164万円が充てられるなど、住みやすい町づくりのために町民一人あたり約5万5千円の寄付金が使われています。さらに、寄付金を財源として認定こども園の利用料を完全無料化したことで、減少の一途を辿っていた人口が増加に転じました。

「ふるさと納税」で町おこしを成功させるには?

上士幌町の場合は早期から寄付をしやすい環境づくりに力を入れていたことが成功に結びつきましたが、今は「ふるさと納税」を簡単に利用できるポータルサイトもいろいろとあります。ですので、これから「ふるさと納税」の制度を導入しようとしてる自治体はそういったサービスを利用すればよいでしょう。

とはいえ、せっかく「ふるさと納税」の制度を導入しても、魅力的な返礼品を用意しなければ寄付金は集まりません。「ふるさと納税」を支援するポータルサイトの一つ「ふるさとチョイス」による返礼品の検索ランキングを見てみると、1位は「肉」で、以下「雑貨・日用品」「魚介類」「果物類」「米・パン」と続いています。やはり、食品や日用品など生活に直接結びつく返礼品が人気のようです。

「ふるさと納税」の利用者は、寄付金の使い道についてもチェックしています。上士幌町の例のように、子育て支援など自分が共感できる使い方から寄付する自治体を選ぶケースも多いようです。先に紹介した総務省の「ふるさと納税」に関する調査結果を見ても、「ふるさと納税が増加した理由」で「使途、事業内容の充実」と答えた自治体は2015年度と比べて、40%近く増えています。

「ふるさと納税」もクラウドサービスを活用して一元管理

魅力的な返礼品を集めるには、できるだけ多くの地元企業からの協力が必要になります。町おこしのイベントを積極的に進める下北沢でも、地元の商店街と個人店などが一体となって連携することで取り組みを成功させています。上士幌町でも、魅力的な返礼品を集めるために地元の生産者に補助金を出すなどの努力を重ねています。

しかし、複数の生産者や商店、企業などと連携する場合、寄付金の振り分けや返礼品の発送手配などといった「ふるさと納税」の運用管理業務が複雑になってきます。そのような複雑な運用・管理をスムーズにするためには、パイプドビッツが提供する「ふるさと納税支援ソリューション」が手助けになります。

ふるさと納税支援ソリューション」は、返礼品の発送や運用管理・入金管理をまとめて一元管理し、各種書類作成も簡単に作成できるツールを用意します。これによって自治体の担当者は日々の煩雑な業務から開放されます。さらに、自治体のホームページに返礼品提供の応募・申請ができるフォームを設けることができます。24時間365日受付可能な窓口の開設は申請へのハードルを下げ、自治体も気が付かなかった小さな工房が作っている珍しい工芸品など、バラエティに富んだ魅力的な返礼品を揃えることが可能です。

ふるさと納税支援ソリューション」は、パイプドビッツが提供するクラウドサービス「スパイラル」を採用しています。「スパイラル」は第三者機関によるWebセキュリティ診断で最高ランクの評価を受けており、すでに金融機関をはじめ10,000アカウント以上に導入されています。このような実績があるからこそ、個人情報の管理が必須の自治体での業務にもおすすめできるのです。

さらに「ふるさと納税支援ソリューション」を利用すれば、寄付者に応じたお礼文を選ぶことができます。例えば、たくさんの寄付をいただいた方にはよりしっかりとしたお礼を送る、使途で「教育」を選んだ方には教育関連の活動状況を添える、2年連続で寄付していただいた方には「今年もありがとうございます」と添えるなど、さまざまな状況に応じて感謝を込めたメールを送ることができます。

このように、自治体が「ふるさと納税支援ソリューション」を活用すれば寄付者の満足度を上げることができ、町おこしの成功にもつなげることができます。寄付をする側にとっても、もらう側にとってもうれしい「ふるさと納税」。その喜びの最大値をさらに効率よく伸ばすためにも、「ふるさと納税支援ソリューション」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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