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プラットフォームを活用するメリット・デメリットとは?

掲載日:2017年3月23日更新日:2024年2月21日

今回はIT用語としての「プラットフォーム」についてご説明します。 日進月歩のスピードで発展を続けるIT業界。新たな用語が次から次へと出てくるのもこの業界の特徴と言えます。

今回の記事では、プラットフォームの意味から具体例、IT業界におけるメリットについてご説明します。また、クラウド型プラットフォームとしてスパイラル®についても簡単にご紹介します。

プラットフォームとは?

システムやビジネスの文脈で「プラットフォーム」と言った場合、何かしらのシステムやビジネスを展開するための「場」を指していることが大部分です。

特に、複数種類のアプリケーションを利用・開発するための環境を呼ぶことが多いです。スパイラル®も、さまざまなアプリケーションを利用・開発できる「クラウド型プラットフォーム」の一種と言えます。

もともと「プラットフォーム」とは、英語で「足場」「基盤」などの意味を持っています。 IT用語としてのプラットフォームは、コンピューターにおけるハードウェアや、ソフトウェアの中核であるOS(Windows、Mac OS、Linux、Unix、iOS、Androidなど)を指していました。

プラットフォームという言葉は、さまざまな業界やジャンルに派生して「基盤」「環境」「場」の意味を持つようになりました。たとえば、ゲーム業界におけるプラットフォームは、ゲーム機そのものを指しています。自動車業界におけるプラットフォームは、自動車のボディの基本設計を指しています。

このように、時と場合に応じて異なる意味を持つ言葉なので、「プラットフォーム」がどういった文脈で何を指しているのか、慎重に見極める必要があります。

特に、いろいろな業界に対してBtoBビジネスを展開している企業は、注意が求められるでしょう。

実は誰でも使っている?プラットフォームの例

新しいIT用語のように思えるプラットフォームですが、ハードウェアやOS以外にも馴染みの深いサービスにも適用されています。

たとえば、Amazon.co.jpや楽天市場のような巨大ECサイトはプラットフォームの典型例です。どちらも、自社が商品を販売しているのにとどまらず、多くの企業が商品を出品する「場=プラットフォーム」として機能しています。

こうした巨大プラットフォームは、商品の売買を通じて収集した顧客情報をてことして、異業種へのビジネス展開を進めるケースが多いです。

Amazon.co.jp

Amazon.co.jpはIT、動画配信、音楽配信、電子書籍、通信、資産運用、はては宇宙事業に至るまで、買収や新会社設立などを通じて多種多様な事業へ進出しています。

楽天

楽天も、金融事業を中心に旅行、スポーツチーム運営、通信、エネルギーなど幅広く進出しています。

Facebook LINEなど

FacebookやLINEなどのSNSも、プラットフォームの一種です。ユーザーがメッセージをやり取りする「場」を提供し、顧客情報を収集して、それを活用した事業展開を図っています。

このように、プラットフォームを提供するビジネスに成功すると、複数のサービスや業界と連携する形で広がりを持てるのがプラットフォーム提供型モデルのメリットと言えるでしょう。スパイラル®も、さまざまな企業のツール・システムと連携することで多機能化を進めています。

プラットフォームが企業の抱えるIT投資の課題を解決する?

企業がITシステムやツールのプラットフォームを活用することで、IT投資の課題につながるケースがあります。

一般社団法人である日本情報システム・ユーザー協会が実施した「企業IT動向調査2017」によると、「IT基盤における企業の優先課題」として最も多く挙げられていたのが「セキュリティの対策・管理の強化」(84.2%)でした。

次いで「IT基盤の保守/運用管理費の削減」(67.8%)、「IT基盤の運用管理業務負担の軽減/省力化」(62.3%)を半数以上の企業が課題として認識しています。

その一方で、IT投資の意欲はまだまだ根強いものがあります。約3分の1に当たる企業が「IT予算を増やす」と回答しているのに加え、 IT投資によって「業務プロセスの効率化」「迅速な業績把握、情報把握」「営業力の強化」などといった経営課題を解決したいという結果も出ています。

IT基盤の管理が負担となることを認識しつつも、IT投資によって経営課題の解決につなげたいと考える企業が多いことを示唆していると言えるでしょう。 プラットフォームは、こうした企業のニーズに応える可能性を秘めています。

たとえば、スパイラル®はネットワーク経由で各種サービスを提供することにより、ユーザー企業が面倒なインフラ管理を担うことなしに、業務効率化や営業力の強化、マーケティング強化などの課題解決を可能としています。

同じ機能を持つシステムを一から自社内に構築するのに比べて、はるかに短期間かつ少ない費用で済みます。必要なサービスをまとめて提供しているのが、スパイラル®のようなプラットフォームの強みです。

一方、プラットフォームにはベンダーの経営リスクやセキュリティリスクがあることも覚えておきましょう。自前でシステムを構築しないので、プラットフォームを提供している企業がなくなってしまったらプラットフォーム自体もサービス提供終了となることは想像に難くありません。

また、自社の情報資産を社外に持つことによる情報漏洩も課題です。 そのため、プラットフォーム選定に際してはその開発企業の経営やセキュリティ対策を慎重に見る必要があります。

プラットフォームが「クラウド」だとどんなメリットがあるのか

スパイラル®をはじめ、プラットフォームはクラウドの形で(インターネット経由で)提供されることが多くなっています。Amazon.co.jpや楽天市場、FacebookなどSNSも当然ながらインターネットの存在を前提としています。 クラウド型プラットフォームのメリットとして、以下のように三点挙げられます。

1.業務フローの「見える化」

クラウド型プラットフォームでは、営業・マーケティングに始まる様々な業務フローの「見える化」を実現できます。

多くの企業で課題となるのが「業務の属人化」。特定の営業担当者しかあるクライアントの情報を持っていなかったり、社内システムの運用ノウハウを一人の担当者しか知らなかったりと、業務遂行を個人の経験・スキルに依存した状態のことです。

その担当者が休職や退職などによっていなくなってしまうと、急にその業務が回らなくなってしまいます。 そこでクラウド型のプラットフォームを導入することで、必要なデータをデータベースに統合するとともに、同じインターフェースで複数のチーム・部門の人が閲覧できるようにします。

営業担当者のフォローの進捗状況も登録すれば、管理者が業務フローを統括的にチェックすることもできるようになります。

情報把握が容易になるのは、大きなメリットと言えるでしょう。

2.業務プロセスの効率化

クラウド型プラットフォームの導入によって、社内の業務プロセスの効率化が図れます。 業務フローや顧客・見込み客データを見える化することで、情報のありかが分からなくなる事態を未然に防げるようになります。

業務フローが共有され、進捗のチェックも可能となれば、ボトルネックとなっている業務もあぶり出されます。課題の解消に向けた手を打ちやすくなるわけです。

また、スパイラル®のようなWeb開発用プラットフォームだとさらに強力な効果が期待されます。仮に一からシステム構築を目指そうとすると、まず開発環境の整備だけで数週間から数か月かかってしまう可能性もあります。

サーバーやストレージなどIT基盤の環境整備、開発環境の導入と整備……こうした準備だけでも、容易なことではありません。 クラウド型のプラットフォームであれば、IT基盤部分を気にする必要がなくなります。必要な環境へ好きなときにアクセスして使えるのがクラウドのメリットです。

業務効率も開発効率も、クラウド型プラットフォームの導入によって大きく向上すると考えられます。

3.イニシャルコスト・ランニングコストの削減

データの共有や業務効率化とともに、コスト削減の効果も見逃せません。システムのイニシャルコスト(導入費用)やランニングコスト(運用費用)の双方を削減できる可能性が高いです。

まず、前述の通りクラウド型プラットフォームであればサーバーやストレージなどを購入・設置する必要はありません。管理も不要になりますので、ランニングコストはプラットフォームの使用料金だけになります。

クラウド型プラットフォームでは、使用するリソースの分しか料金が発生しません。データが増えたときのことを考えて、サーバーへ先行投資する必要もなくなります。

このため、IT支出に対して見通しを立てやすくなります。プラットフォームの使用量をある程度予測することはできます(大きな変動は考えにくい)ので、使用するアプリケーションや機能に合わせて料金の内訳を正確に把握できます。

CRM用のプラットフォームで言えば、使用するのがデータベースとWebツール、メール配信機能だけだった場合、その分の使用料金だけ想定しておけばよいということになります。

プラットフォームとしてのスパイラル®

スパイラル®は、データベース構築機能やWeb開発機能、メール配信機能など複数の機能を備えたクラウド型プラットフォームです。情報の蓄積と活用に関する、あらゆる機能が備わっています。

いずれの機能にしても、あらかじめ簡単に構築できるようなツールが用意されています。たとえば、データベースを構築するにしてもテキストフィールドやラジオボタンなど、項目を選択することで設計できるようになっています。

一から項目や入力型などを自分で定義する必要はありません。Webツールにしても同様で、プログラミングスキルがなくても基本的なパソコン操作だけで簡単なフォームなどが作れるようになっています。

このように、便利な機能を短時間かつ簡単に利用できるのがプラットフォームの持つ可能性です。スパイラル®は、プラットフォームとしての可能性を最大限に活かしつつ、柔軟なアプリケーション開発を可能としています。

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