お客様事例

セキュアにデータを一元管理 
実質2週間で「特別定額給付金事務局システム」という困難な案件を実現

  • オンライン申請

株式会社JTB福島支店

本社
福島県福島市中町10-14和久屋ビル2階
業務内容
地域交流事業
URL
https://branch.jtbbwt.com/j2294-0
使用サービス
SPIRAL®
課題
特別定額給付金の支給を円滑に行うために、申請を行っていた市民の方々の情報を管理、統制するセキュリティに定評のあるシステムを求めていた。
解決策
特別定額給付金事務局システムをスパイラル®で特急開発。オンライン、郵送、窓口の3つから寄せられるデータをDBに集約し、システムで一元管理できるようにした。
効果
データの重複や必須事項の漏れ、不適合などを防ぎ、オペレーターの習熟度に依らず、正確なDBの作成や、データの一元管理を実現。

インタビュー

JTB福島支店様は、地域交流やMICE(マイス:ビジネス需要のある会議や学会、展示会などのこと)誘致といった自治体の課題解決のお手伝いをされています。このコロナ禍においても、特別定額給付金事業という前例のないプロジェクトの力になりたいと、率先してアプローチされ、セキュアなシステムの特急開発という困難な案件をスパイラル®で実現しました。そのときのご苦労や、プロジェクトを終えての感想を、中心で活躍された同支店の上島雅人様に伺います。

目 次

特別定額給付金の支給を円滑に行うために、申請を行っていた市民の方々の情報を管理、統制するセキュリティに定評のあるシステムを求めていた。

―貴社の事業内容について教えてください。

JTBは福島県に3つの拠点があります。郡山支店(母店)といわき支店は、企業・団体向けの法人旅行、学校の教育旅行をメインに扱っていますが、福島市にある福島支店は県庁所在地ということもあり、地方創生や地域活性化の事業を自治体と協働した地域交流ビジネスが中心となっています。具体的には、地域ブランディング・地域誘客事業やMICE事業に力に取り組んできました。

―福島というと、東日本大震災による原発事故以降、地域交流は大変だと思いますが。

2011年以降、震災・原発事故、風評により福島を訪れていただく観光客数は大きな打撃を受けました。国、福島県、市町村による事業者支援、風評払拭の取組、誘客プロモーションなどの取組が行われ、福島県を訪れる方は震災以前の水準近くまで回復しつつあります。

福島には桃やお米、お酒など、素晴らしい産物がいくつもありますが、風評被害が続き、いまだ世界的にも憂虞されている状況です。お米などは放射線物質の「全量全袋検査」を実施しており、安全性は完全に担保されています。福島県では、どうしたらみなさまの不安を払拭できるのか、この10年間いろいろと知恵を絞って試行錯誤してきました。

当社も旅行事業で培った旅の知見、観光事業者様と連携して、地域ブランディング・地方誘客のお手伝いさせていただいています。特に原発の被害が大きかった浜通りエリアの地域活性化に力を入れています。

―今回、特別定額給付金の事業にかかわることになった経緯を教えてください。

4月17日に国が特別定額給付金の事業を行うことを決定したため、各自治体は急遽その運用方法を考えなければなりませんでした。福島支店では、地域商品券事業や協力金・交付金の事業でも各自治体様のお手伝いさせていただいた実績があります。そのノウハウや知見から今回の特別定額給付金の事業でも何かお手伝いできるのではないかと考え、自治体にアプローチを開始しました。そのなかで反応があったのがB市です。“一日でも早く給付金を支給してほしい”という市民の切なる声を受けて、自治体様と協議させていただき、プロジェクトは始動したのです。

特別定額給付金事務局システムをSPIRAL®で特急開発。オンライン、郵送、窓口の3つから寄せられるデータをDBに集約し、システムで一元管理できるようにした。

―システムとしてスパイラル®を採用した理由はなんでしょう?

当初は、スパイラル®でB市14万3,000世帯からの申請をオンラインで直接受け付けることを想定していました。一時期に申請が殺到すると見込まれたため、それだけのトランザクションに耐えられるシステムを探す必要がありました。そこで、社内のシステムまわりを担当するグループ会社に相談したところ、パイプドビッツ社のスパイラル®を紹介されたのです。スパイラル®は、某国民的アイドルグループの苛烈な順位争いを競う人気投票にも利用されていました。あの規模のものに耐えうるとのことだったので、非常に安心感がありました。

もう一つは、セキュリティにおける信頼性の高さです。パイプドビッツ社は、マイナンバーカードを申請するシステムも提供していました。非常にセンシティブな、いわゆる特定個人情報を扱っている実績があったので、口座情報を含む個人情報であってもセキュアに扱えるとB市に強くアピールできました。

最終的には国の取り決めで、給付金のオンライン申請は、マイナポータルで行われることに決定しました。そこで、オンライン、郵送、窓口の3つのデータを集約し、一元管理する手段として、スパイラル®で特別定額給付金事務局システムを開発することになったのです。

―開発までは約3週間。しかしゴールデン・ウィークがあったので、実質は2週間ほどと短期間でしたね。

パイプドビッツ社と話を進めるときも、特急開発を実現するために、お互いに最大限努力することを目指しました。ウォーターフォール型という、開発期間は短くできますが、後戻りできないフローで開発に踏み切ったのもそのためです。しかし、システムを組む前の要件定義を、非常に丁寧に進めてもらえたので、戸惑いはありませんでした。しかも、要件定義に必要な情報を一覧表にまとめてもらえるなど、アウトプットもわかりやすく、システムの素人である我々も理解できましたし、B市にも説明しやすいものでした。質問に対するレスポンスもとても早く、不安に思うことはなかったです。実際にシステムの画面が確認できたのはカットオーバー1週間前というギリギリでしたが、「これなら行けそうだ」と期待を持てる完成度でした。

―システムの仕様でこだわったポイントはありますか。

JTBはシステムの開発だけでなく、事務局業務までを担当しました。申請は当初から郵送が圧倒的に多いと見込まれており(実際、郵送申請は全体の95%にものぼったそうです)、それらのシステム登録作業も私たちのミッションでした。そのうえ、初めて扱うシステムなのでデータの登録などをスムーズに行えないスタッフが出てくることも懸念されました。そこで、できるだけ単純な選択肢で入力できるような設計を依頼。また、不特定多数のスタッフがデータを扱うことから個人情報を流出させないために、システム利用者を3つのステータスに分けて、データへのアクセスコントロールを厳密にできる仕様にしました。このような仕組みを一からシステムでつくるとなると大変ですが、スパイラル®は拡張性が高いため、スムーズに組み込んでもらえました。

データの重複や必須事項の漏れ、不適合などを防ぎ、オペレーターの習熟度に依らず、正確なデータ入力、データの一元管理を実現。

―システムを運用してみての評価をお願いします。

5月22日のカットオーバー後、システム上のトラブルは一切ありませんでした。むしろ、入力ミスや不具合があれば、厳格にエラーで跳ね返ってくるため、正確性や安全面に関しては、絶大な信頼がありました。その一方で、フリーの備考欄が予め用意されており、イレギュラーにも対応できる柔軟性もありました。この備考欄は、外国の方の名前が非常に長過ぎる場合など、どうしても既存システムのフォーマットに合わないときに活用しています。このように運用でカバーできる設計も非常に助かりました。

―パイプドビッツに対する率直な感想をお聞かせください。

今回、一緒にお仕事をさせていただいて感じたのは、パイプドビッツ社のサポート体制の素晴らしさです。私たちはシステムに精通しているわけではありません。運用時に管理画面の「呼び鈴」を押せば、5分で返答してくれるサポート機能がとてもありがたかったです。実は、この5分間に、操作履歴や過去の質問履歴などを調べ、状況をある程度把握した上で対応してくれているそうです。そのため、相談するときにはとても話が通りやすく、こちらが必要としている情報をストレスなく教えてもらうことができました。

また、パイプドビッツ社は、私たちと同じ熱意でプロジェクトに向き合ってくれました。タイトな開発と並行して、郵送や窓口の受付業務を5月8日からスタートしなければならなかったため、情報が錯綜してしまい、お互いに混乱したり、ぶつかったりすることもしばしばありました。でも、パイプドビッツ社は、自治体も含め関係者全員が困難な状況にいることを理解し、「有意義な事業なので、できる限りやりたい」と熱い気持ちで取り組んでくれていました。このプロジェクトを完遂できたのは、まさにパイプドビッツ社のおかげです。本当に感謝しかありません。

―今後パイプドビッツに期待することは?

スパイラル®で開発したシステムは、管理システムとしてとても優れています。しかも、用途に応じて可変的にさまざまな機能を組み合わせられるので、多様な案件に水平展開できると期待しています。今、想定しているのは、オンライン商談会、イベント、成人式の参加者情報管理などへの活用も期待できると考えています。
JTBのオンラインを補強してくれるパートナーとして、これからもぜひパイプドビッツ社と一緒に取り組んでいきたいと思っています。

―ありがとうございました。

(2021年1月20日掲載)

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