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CMS連携 会員サイト構築

CMSとは?CMSの概要・導入のメリット、デメリットについて解説

掲載日:2023年1月4日更新日:2024年2月21日

現在では、多くのサイトで利用されているCMS。CMSとは一体どんなシステムなのでしょうか?また、導入する必要性はあるのでしょうか?この記事では、CMSの概要をお伝えするとともに、導入のメリット・デメリットについてお伝えします。

CMSとは?

CMSは、コンテンツ・マネジメント・システム(Contents Management System)の頭文字を取った略語です。通常Webサイトは、HTMLやCSS・JavaScriptなどのコンピュータ言語を記述して作成していきます。しかし、CMSを利用すればそのような専門知識がなくてもWebサイトを制作でき、コンテンツの追加や修正などの管理もかんたんに行うことが可能です。

CMSの種類と特徴

CMSは大きく3種類の形式に分かれます。それぞれの種類を理解し、ご自身のサイトにマッチしたものを選ぶことで、CMSを最大限活用することが可能です。ここではCMSの種類とそれぞれの特徴について解説しますので、ぜひチェックしてください。

オープンソース型

オープンソース型は、名前の通り、プログラムのソースコードが一般に公開されています。導入するにあたりライセンス費用を必要としないため、低価格もしくは無料で利用でき、費用を安く抑えられるのがメリットです。(サーバー費用は別途必要)

また、ソースコードが一般公開されていることでユーザー自身が拡張機能を開発することが可能で、開発された拡張機能は、CMS内で無料もしくは有料で提供されています。人気のCMSとなれば世界中の有益な拡張機能が揃っているので、セキュリティ面・SEO対策・作業の効率化など、目的に合ったツールを見つけることができます。

デメリットとしては、無料のオープンソース型CMSの場合、開発元のベンダーからサポートが受けられないことです。そのため、わからないことがあればすべて調べて対応する必要があります。

商用パッケージ型CMS

商用パッケージ型は、システムベンダーが商品として販売しているCMSです。無料のオープンソース型では受けられない、開発元ベンダーからのサポートを受けられます。また、不具合やセキュリティの脆弱性に対する保証が受けられることもメリットです。

また、商用利用を目的として制作されており、セキュリティ面・承認システム・大量アクセスへの耐性などが充実しているため、企業サイトや中〜大規模サイトを運営する人は商用パッケージ型の利用をおすすめします。

フルスクラッチ型CMS

フルスクラッチ型は、一から独自に開発・設計されたCMSです。自社システムとの連携、独自の機能などをシステムベンダーと連携しながら制作できます。導入費用はオープンソース型・商用パッケージ型と比べて高額となりますが、汎用CMSやEC用CMSなど、ご自身のサイトに合わせた独自のCMSを導入することが可能です。

CMSを導入してサイトを構築するメリット・デメリット

ではCMSを利用してサイトを構築した場合、どのようなメリット・デメリットが発生するのでしょうか。ここでは、CMSを利用した場合のメリットとデメリットについてそれぞれ解説しますので、参考にしてみてください。

メリット

まずは、メリットについてご紹介します。

1. コンテンツの更新や編集が効率的に行える

CMSでは、主にダッシュボードの「記事追加ページ」に追加したいコンテンツを入力し公開し、コンテンツの更新を行います。コンテンツがサイト上に公開される場合には、コンテンツ以外のページを構成する要素(サイトの装飾・ヘッダーやフッター・サイドバー)も自動的に反映してくれます。

もしCMSを利用していない場合は、コンテンツを更新するたびにまるまる1ページの制作を行う必要があります。それに伴いサイトのテンプレートや装飾、サイドバー・フッターやパンくずリストなど、コンテンツ以外のページを構成する要素も新たに追加・編集する手間が発生します。

2. コンテンツを部署やチームで分業して運用できる

CMSではアカウントごとに各ページに対する編集・承認権限を割り当てることが可能です。CMSを利用していない場合は、それぞれのページを各担当者が一から作成することとなり、デザインやテンプレートを統一することが難しくなってしまいます。一方で、CMSでは基本的に既存のテンプレートが自動で引き継がれるため、ページごとにデザインやコンテンツの配置などに差異が出てしまうリスクを避けられます。

3. 自動でレスポンシブ対応してくれる

CMS自体がすでにレスポンシブ対応になっているものが多いため、新たにスマホやタブレット用のページを用意する必要がありません。もし CMSを使用していない場合は、HTMLとCSSを使って、スマホやタブレット用のデザイン・レイアウトに関する記述をページごとに追加する手間が発生します。

4. 公開予約機能で、予約したい日時にピンポイントで公開できる

CMSには、公開日時を予約できる機能が備わっています。そのため、あらかじめ公開日時を指定しておけば自動的にコンテンツを公開することが可能です。 一方でCMSを利用していない場合、公開する日時に手動で公開操作を行わなければなりません。そのため、公開する時間・手間や公開し忘れといったリスクを防げるのも大きなメリットです。

5. SNSとの連携が容易にできる

CMSにはすでにSNS機能が備え付られていたり、SNSとの連携ができるプラグインが用意されています。その機能やプラグインを利用すれば、必要な設定を行うだけでかんたんにサイトとSNSを連携させることが可能です。

一方でCMSを利用していない場合、HTMLとCSSで連携させる用のコードを各ページ毎に記載しなければなりません。特にブログやコラムを掲載しているサイトの場合は、コンテンツを増やすたびにコードを記述する手間が発生してしまいます。

デメリット

次に、デメリットについてご紹介します。

1. セキュリティに脆弱性があるケースがある

セキュリティ面については、特にオープンソース型CMSを利用する場合に、誰でもソースコードを閲覧できることに脆弱性のリスクが発生します。オープンソース型CMSでは、コードを公開しているため複製・編集が容易にでき、その部分の脆弱性を狙われやすいのがデメリットです。ただし、セキュリティ関連のプラグインや外部機能が用意されているため、それらを活用すればセキュリティを高めることはできます。

2. 既存のサイトから移行する場合には、データを移行する手間がかかる

すでにサイトを所有していて運用方法をCMSへ移行する場合は、データをすべて移行しなければいけないため大きな手間がかかってしまいます。一つでも欠けてしまうと、表示が崩れてしまったり動作に不具合が発生する恐れがあるため、慎重に行う必要があります。専門的な知識がない場合は専門の業者に依頼するのがおすすめです。

3. 操作に慣れるまでに時間がかかる

CMSには専門用語がたくさん使用されています。そのため、わからない言葉があればご自身で調べる必要がありますし、項目ごとの使い方や機能なども使いながら慣れていく必要があります。Webサイト運営がまったく初めてだという人は大きな労力が必要となるでしょう。

4. 目的と異なるCMSを選ぶと余計なコストと手間がかかる恐れがある

CMSにはそれぞれ特徴や向いているサイトがあるため、適当にCMSを選択してしまうと作り直す手間が発生する場合があります。例えば、CMSによって使用する難易度に違いがあります。

基本的にCMSは、専門的な技術や知識をあまり必要とせずにサイトを作ること可能なツールです。しかし、中にはサイト運営に関する技術や専門用語の知識がある程度必要なものもあります。

そのほかにも、コーポレートサイトを作りたいのにECサイト用のCMSを利用してしまえば、新たに作り直す手間が発生してしまうので要注意です。ただしこのような場合は、事前にCMSの特徴を確認しておけば防ぐことができます。そのため、CMSを選択する前に必ずご自身のサイトとCMSがマッチしているかの事前チェックを行うようにしましょう。

CMSは導入すべき?向いているサイトと向いていないサイトの特徴

ここまでCMSについてお伝えしてきましたが、ご自身のサイトにCMSを導入するべきか迷っていませんか。そんな人に向けて、ここではCMSの導入が向いているサイトと向いていないサイトの特徴をそれぞれお伝えします。

CMSの導入に向いているサイト

まずは、CMSの導入に向いているサイトの特徴です。

ブログやコラム記事を執筆するなど更新頻度が高い

CMSはコンテンツの追加・編集を効率的に行うのにとても優れたツールです。追加したいコンテンツを所定の位置に入力し公開することで、コンテンツを追加できます。その際に、サイトの既存のレイアウトやテンプレート・装飾・UIなども自動的に反映されます。

もしCMSでない場合、コンテンツを更新するたびに一からページを制作する手間が発生してしまいます。そのため、CMSを利用することでコンテンツの制作に注力することが可能です。

ニュースリリースやプレスリリースなどタイムリーな情報発信が必要

ニュースリリースやプレスリリースなど、公開するタイミングが特定される情報を発信するサイトはCMSの導入がおすすめです。CMSには公開予約機能が備わっているので、早朝や夜中など公開作業が難しい時間帯でもピンポイントで記事を公開できます。

ページ数が多くなるサイト

ページ数が多くなる大規模サイトにもCMSはおすすめです。CMSなら新規ページを作成する場合に、既存のテンプレートやデザイン・レイアウトを自動的に引き継いでくれます。そのため、ページを一から制作する必要がなくコンテンツの制作に集中することが可能です。

コンテンツの管理・更新を複数部署・複数人で行う場合

CMSには各アカウントごとに編集権限を付与できる機能が備わっています。そのため、各編集者は自分の担当するコンテンツに集中できますし、別コンテンツを編集されてしまうといったリスクも避けられます。

デザインの統一が必要

CMSは基本的に新規ページも既存のテンプレートやレイアウト・デザインを引き継ぐため、Webサイト全体を通したデザインの統一を行いやすいのが特徴です。 また、デザインを変更したい場合も一度デザインを変更すればすべてのページに反映してくれるため、手間を大幅に削減できます。

CMSの導入に向いていないサイト

次は、CMSの導入に向いていないサイトについてお伝えします。

ページ数が少なく、更新頻度も低い

ページの更新頻度が少なければ、HTMLやCSSでサイトを作ってもそれほど手間はかからないため、CMSでなくても問題ありません。逆に、CMSを利用してしまうことで他の機能によって容量が大きくなってしまうリスクも考えられます。

デザイン性の高さが必要(ページごとに異なるデザインなど)

CMSはデザインの統一を容易にできるというメリットがある一方で、あらかじめ基本的なデザインが設定されているために、デザインを柔軟に変更するのが難しいというデメリットがあります。

例えば、ある1ページだけデザインを変更したいと思ってCSSを記述したとしても、すでに記述されているコードが障壁となり、ページに反映されないということが発生します。

また、CMSでデザインを行うより、HTML・CSS・JavaScriptを活用して一からコーディングした方が独自のデザインを作りやすくなります。そのため、汎用的ではなくデザイン性が求められるページの作成には、CMSは向いていないと言えるでしょう。

セキュリティレベルの高さが必要

セキュリティレベルの高さが求められる場合は、CMSで運営するより専門の業者へ運営を依頼する方がいいでしょう。ご自身でサイトを制作する場合は、どうしてもセキュリティ面への配慮が疎かになってしまう場合があります。知識や経験が豊富な専門業者へホームページの制作や運営代行を依頼することで、セキュリティ面をお任せすることができ、ご自身のやるべき業務に集中することが可能です。

ページの表示速度の優先度が高い

CMSには多様な機能が搭載されているため、利用するサーバーによっては動きが重くなってしまう場合があります。ページの表示速度を優先したサイトを作りたい場合は、CMSを導入するのではなく、コーディングによってシンプルな構造のサイトを制作するのがおすすめです。

CMSはマーケティングツールとして進化している!

現在では、CMSはサイトの運用・管理を行うことだけが目的ではなく、マーケティングツールとしても利用されています。例えば、「PowerCMS」にはアクセス解析機能があり、Google Analyticsと連携することで、ユーザーの年齢層や流入経路を判別することができます。この他にもユーザー情報に応じて最適なページを表示させられる機能を備えたものなどもあり、CMS全体でマーケティングツールとしての機能を備えたものが増えてきています。

CMSを選ぶポイント

CMS選ぶポイントとしては、ご自身のサイトの目的に合ったものを選ぶことが大切です。例えばブログ・オウンドメディア・コーポレートサイト・ECサイト・会員サイトなど、ひとくちにサイトといっても様々な種類があります。

また、セキュリティ面もとても重要です。顧客情報を取り扱うサイトですから、セキュリティ対策が施されているもの、もしくはご自身で外部ツールと連携してセキュリティ対策がしっかりと行えるCMSを選ぶようにしましょう。

まずは無料のCMSから始めたいという人は、できる限り利用者数の多いものを選ぶのがおすすめです。利用者数が多いCMSは、拡張機能が豊富ですし、セキュリティ対策に関する情報がネット上にたくさん公開されているため対策を行いやすくなります。

無料・有料で使えるおすすめCMSをご紹介

ここでは無料・有料それぞれのCMSについておすすめのものを3種類ずつご紹介します。どんなCMSがあるのか知りたい人は、参考にしていただけたらと思います。

無料で使えるCMS

まずは無料で利用できるCMSを3種類ご紹介します。

WordPress.org

WordPress.orgは2022年現在、日本で使われるCMSのうち約80%以上のシェアを誇っています。カスタマイズの自由度が高く、豊富なテンプレートやプラグインが利用できるCMSです。

シェア率が高いため、ネット上ではWordPressに関する情報がたくさん公開されており、わからないことがあれば容易に解決策を見つけられます。CMSはシステムベンダーのサポートが受けられないことがデメリットの一つではありますが、WordPressならこのデメリットが気になりません。

Ameba Ownd(アメーバオウンド)ベーシック

Ameba Owndは既存のテンプレートからサイトの構築を行う仕様となっているため、初めてサイトを作る人でも安心してサイト制作が行えます。ただし無料ということで、以下のデメリットが発生します。

  • 作成できるページ数は、10ページまで
  • 画像ストレージ1024MB
  • PC・モバイル広告が自動表示される

そのため、制限なくサイト作りたい場合はプレミアムプラン【月額960円(税込)または年額9,600円(税込)※2022年時点】への登録が必要です。サイト制作が初めてという人は、Ameba Owndでお試しのサイトを作ってみてはいかがでしょうか。

jimdo(ジンドゥー)FREEプラン

jimdoでは、ネットショップやブログ機能を搭載したホームページを制作することが可能です。ホームページでは問い合わせフォームの作成や動画の埋め込み、レスポンシブ対応など、ユーザーにとって嬉しい機能が搭載されています。

また、独自の解析ツールが実装されているのも嬉しいポイントです。Googleアナリティクスなどの外部のアクセス解析ツールと連携させる手間が省けます。

ただし、FREEプランでは独自ドメインが利用できないことや、ネットショップの商品数が5点までと制限されているのがデメリットです。もし制限なく利用したい場合は、PROプラン【月額965円(税込)※2022年時点】へ移行する必要があります。

有料で使えるCMS

続いて有料のCMSを3種類ご紹介します。

ferret One(フェレットワン)

ferret Oneが提供するCMSは、ビジュアルベースの直感的な操作で、テキストの変更・画像の差し替え、ページの追加などが行えます。またランディングページ(LP)の制作もできるため、外部業者に委託するコストと手間を省くことが可能です。

さらに、ferret OneではCMSを契約すると、専任のスタッフが企業のサービスと体制にマッチした施策の立案をサポートしてくれます。そのため、ビジネスを立ち上げて軌道に乗せていきたいという人にもおすすめです。

初期費用10万円
※2022年時点
月額費用10万円〜
※プランにより異なる
※2022年時点
ferret One

RCMS(アールシーエムエス)

RCMSは「コンテンツ作成・管理機能」・「ユーザー管理機能」・「EC機能」など、250以上の機能が標準搭載されています。多種類の機能から必要な機能のみを組み合わせることができ、多種多様なサイトを構築することが可能です。

またセキュリティ面については、RCMSの提供元である株式会社ディバータが脆弱性の検査やセキュリティ対策・メンテナンスを行なってくれるので、安心してサイトを運用できます。

初期費用44,000円〜
※プランにより異なる
※2022年時点
月額費用11,000円〜
※プランにより異なる
※2022年時点
RCMS

SITE PUBLIS(サイトパブリス)

SITE PUBLIS(サイトパブリス)では、直感的な編集が可能で、ページプレビューを見ながら直接サイトの編集を行えます。また、「コンポーネント」機能を利用すればドラッグ&ドロップでかんたんにコンテンツの追加が可能です。

SITE PUBLISには、基本的なサイトの準備をお任せできるクラウド型と、自社環境にインストールできるオンプレミス型の2種類の形式が用意されています。そのため、ご自身の要望に合った形式でサイトを運用することが可能です。

初期費用220,000円(税込)〜
※プランにより異なる
※2022年時点
月額費用110,000円(税込)〜
※プランにより異なる
※2022年時点
SITE PUBLIS(クラウド型)
価格1,100,000円(税込)〜
※プランにより異なる
※2022年時点
年間保守費用220,000円(税込)〜
※プランにより異なる
※2022年時点
SITE PUBLIS(オンプレミス型)

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まとめ

CMSの導入は、運営するサイトの目的や規模・運用方法などを基準に決める必要があります。この記事では、CMSの種類やメリット・デメリット、導入の必要性の有無などについて解説しましたので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。