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APIとは?仕組みや認証方法・セキュリティ面について

掲載日:2021年7月29日更新日:2024年2月21日

近年さまざまな企業でWebサービス、アプリケーションが展開されています。そのサービスやアプリにはAPIが活用されていますが、APIとはどのようなものでしょうか?今回はAPIの仕組みや認証方法から安全性についても解説していきます。

APIとは?仕組みは?

APIとは?仕組みは?

さまざまなサービスがデジタル化されたり、クラウド上で展開されたりすることでAPIが活用されます。APIとはサービスにどのように関わってくるのでしょうか?

APIの仕組みや特徴を解説していきます。

Application Programming Interfaceの略

APIとはApplication Programming Interfaceを略した呼称です。

インターフェースが、接点や橋渡しなどを意味しており、アプリケーションとプログラムを橋渡しする役割がAPIになります。

Web APIが普及している

APIの中でも一般的に普及されているのが「Web API」です。Web APIとは、言葉の通り、Web上に公開されているAPIのことで、URLとして目にする「HTTP」などのWebの技術を駆使して構築されています。

Web上に公開されたAPIは、基本的に誰でも無料で使用でき、通信により利用可能です。

他のサービスとの連携

APIは、実装の方法などを知らずとも他製品やサービスを、現在利用している製品またはサービスと通信可能です。

APIの機能で外部のアプリケーションを共有・拡張でき、またデータの連携が可能なため、多くのサービスでAPIが使われています。

APIのメリットとは

APIのメリットとは

APIは、外部などのサービスと連携できるため使い勝手がよいですが、他にメリットはあるのでしょうか?

APIの使用でもたらされるメリットを解説します。

開発のしやすさ・コスト削減

APIの特性を使い既存のプログラムが活用できるため、プログラムを最初から作っていく手間を省けます

いろいろなシステムの構築やプログラムの開発にはコストがかかるので、この部分の費用を抑えられるのは企業として魅力です。

すでに存在するプログラムを利用してさらに機能を追加するなど、開発をスピーディーに進行できます。

利用者の利便性アップ

APIでほかのサービスなどに外部からつながれるため、利用する人のユーザー情報を共有できる機能も作成可能です。

自社のサービスを利用してもらうための会員登録が不要となることで、利用者の煩わしさも減らせます

APIを使ってサービスを利用する側の利便性向上が図れます。

データ共有が可能

APIの活用で自社以外のアプリケーションやサービスで使用するデータの共有が可能となります。

自社の顧客であったり、外部のユーザーであったり、相手を選ばずに共有できるメリットが生まれます。

使われるデータを分析すれば、新たなサービスやビジネスの展開を考えるきっかけにもなるでしょう。

APIはどのように活用されているのか

APIはどのように活用されているのか

APIのメリットを活かすためには、どういったところで活用するとよいのでしょうか?

ここではAPIがどのように使われているか解説していきます。

APIはさまざまなシーンで活用される

APIの特性は、多種多様な場面で使えるため活用されるシーンを選びません。最近ではアプリの開発に欠かせないものとなっており、ビジネス・教育・エンタメなど分野を問わずAPIを使用して開発されています。

ほかにゲームアプリや日常的に利用する検索アプリなどの開発にも必要不可欠です。また現在多く使用されているAPIの活用方法の1つに銀行などの金融機関のサイトです。

銀行のサイトでAPIの機能が下記になります。

・口座へのアクセス許可の認可
・残高確認機能
・入出金の金額と残高の計算機能
・計算後の残高表示の機能

このような機能を既存のプログラムを利用してできるためAPIが重宝されます。

SNSでの活用方法

APIの活用は、SNSの分野でも拡大されています。Webのサイトやサービスの利用でアカウントを作成するときに、SNSのアカウントを使っている人もいるでしょう。この機能にもAPIが活用されています。

他にも、SNSに投稿した内容を別のSNSと連携させて複数のSNSで同時に投稿できる機能にもAPIが活用されているためです。

TwitterやInstagramなどで行える機能では下記がAPIによるものです。

・フォローをしている人の投稿が表示される
・フォローしている人のフォロワーが確認できる
・投稿や投稿の検索

Twitterなどは、公式以外に複数のアプリが存在しますが、これもAPIにより情報の共有ができることが関わっています。

仕事の効率アップのツールでも活用される

APIによるアプリケーションの開発は、仕事の効率を向上できるツールなどでも活用されています。

複数のデバイスからアクセス可能で、家や出先でも仕事を可能にするクラウドサービス系のツールでもAPI機能が活かされています

仕事効率のみならず、家族間のスケジュール管理も可能なカレンダーアプリでは、カレンダーにある情報を共有できます。複数人が情報を閲覧できるだけでなく、追加や削除など編集できるのもAPIの働きが大きく関係してきます。

APIの認証は?セキュリティ面で安全なのか

APIの認証は?セキュリティ面で安全なのか

APIの利便性は、情報の共有などセキュリティの高さが要求される側面もあります。

APIの認証など、安全性に関して解説していきます。

APIセキュリティ

APIは、アプリケーションやサービスの利便性をアップさせる以外に、セキュリティの向上も図れます。

連携させるサービスにより、高いセキュリティを持つシステムを自社のサービスで利用することも可能になるからです。

またAPIでは、公開するAPIのセキュリティに関する保護を目的とするAPIセキュリティがあります。

APIセキュリティでは、APIを公開し提供する者とAPIを自社サービスに利用しユーザーに提供する側が存在します。

APIを提供する者とAPIを利用する側のやり取りの前にユーザーとのログイン認証が行われます。そしてユーザーへサービスの提供者へデータの受け渡しに関する同意を確認するのです。

同意の確認が済んだ後、サービスの提供者に対してユーザーのデータへのアクセス権限を付与します。この手順により共有するデータの受け渡しの安全性を保つのです。

RESTとSOAP

APIセキュリティの中でもWeb APIの場合は、Web APIセキュリティがあります。Web APIセキュリティは、インターネットへ接続し、APIを通じてデータの転送がされた場合に対象となります。

Web APIでは「REST」と「SOAP」が代表される実装方式ですが、この実装方式によってもセキュリティのレベルが異なります。

RESTの場合、HTTPを使ってTLSの暗号化をアシスト、TSLでインターネットに接続をするときは非公開状態を維持しているのです。データの送信は暗号化され変更不可の規格です。

SOAPの場合、「Web Services Security」と呼ばれる組み込みプロトコルが使われます。確実性に加えて認証を基としてルールがセットされる定義です。

SOAPでは国際規格団体の規格セットが対応しておりXMLの暗号・署名とSAMLトークンを合わせて使い、認証と許可を実行します。

API管理

APIには、API ゲートウェイと呼ばれるAPI管理のツールがあります。

API ゲートウェイは、外部のインターネットよりサーバーにアクセスする通信で中継の役目を果たします。ユーザー認証やレートの制限、統計などさまざまなAPIのサービスが使われてタスク処理が実行可能です。

あらゆるサービスを一元管理することで安全性も確保できます

APIのセキュリティを強化するには

APIのセキュリティを強化するには

APIのセキュリティには、より万全を期すための方法もあるのでしょうか?APIの安全性を高めるセキュリティ対策について解説します。

APIキー

APIを利用するならば、APIキーが重要になります。APIキーとは、あるプログラムが別のプログラムを使う場合に、あるプログラムが別のプログラム側に提出する情報です。

提出した情報がキーとなることで、アクセスの制御が実行されます。セキュリティの強化のためには、APIキーが他者に漏れるようのないように管理に注意しましょう。

トークンを取得

APIではトークンの使用も可能で、新しくAPIを利用したセッションを開始する場合に、識別用に毎回トークンを取得します。

トークンは有効期限があるので、期限内にトークンを使用してセッションを続ける必要があります。有効期限は、トークンの取得時に指定ができるケースもあり便利です。

セキュリティ対策とする場合は、有効期限を短期間に設定することでトークンが漏洩した場合に被害を抑えられる可能性がアップします。

APIトークンは、サービスを利用するユーザーを識別するもので、取得方法も利用するサービス毎に用意されています。

暗号化・署名

APIセキュリティの強化で有効なのが、TLSでの暗号化にプラスして署名を要求することです。

サービス利用者側が暗号化されたデータを復号化して変更することで、利用者以外のユーザーが実行できない状態にします。

署名には、発行された署名用の鍵と利用者が生成するコードを使って生成がなされる「デジタル署名」が使われます。

APIのタイプには種類がある

APIのタイプには種類がある

APIには、Web APIのような分類以外に公開ポリシーによるタイプ分けがあります。

APIのタイプについて解説していきます。

パブリック

APIのタイプの1つに、パブリックがあります。パブリックは、公の意味と同じで、誰でも利用できる公開方法です。

第三者のAPI利用者が、開発されたAPIと通信可能はアプリケーションの開発ができます。

パブリックAPIの場合は、アカウントを取得せずとも使用ができるオープンなAPIでもあります。

アプリケーションを利用する上で、アカウントがなくても情報の閲覧が可能とする仕様になっているからです。

プライベート

APIタイプには、プライベートという公開方式も存在します。

プライベートの場合は、認証や認可が必要となる公開方式で、企業などが社内で使用するように制限をかけられます。

またアカウントの取得をしている場合に利用が可能となるAPIです。使用するには、アカウントの取得以外に、APIキーとパスワードなどの発行が必須となります。

プライベートAPIは、仮想通貨や銀行の口座など利用者本人の情報のみにアクセス可能なAPIです。

パートナー

パートナーというタイプのAPIも存在します。パートナーAPIは、APIの共有を特定の相手とする場合に利用されます。

パートナーAPIは、ビジネスパートナーなどとの間で利用されるケースが一般的です。

APIの品質を損ねることなくAPIの機能を追加し、発生した収益を提供可能となります。

APIの導入時の注意点

APIの導入時の注意点

APIの導入を検討する場合に、どういった点に気をつけるべきなのでしょうか?

APIの導入時の注意点について解説していきます。

仕様変更による不具合リスク

APIの導入時に気をつけたいことは仕様変更により生じるリスクです。

APIを提供する側で機能などの仕様変更があった場合に、提供の停止やシステム・サービスに不具合の可能性が生まれるからです。

提供されたAPI側の機能に頼り切ったシステムだと、サービス利用者に十分なサービスの提供が不可能になる恐れもあります。

APIを用いたサービスは、リスクの回避が可能な程度を維持し、自社が提供するサービスの補助を行う機能として利用しましょう。

サーバーでのトラブル

APIの導入時の注意点には、サーバー側のトラブルによるサービスの停止もあります。

APIの連携を行っているサーバー側で障害が発生したときに、自社が提供するサービスも利用不可となったり、連携ができずデータの取得に失敗したりする可能性も生じるのです。

サーバー側の障害の多くはアクセスの集中によるダウンもあります。また悪意のある第三者からの攻撃を受けるケースも考えられるので、どのような事態でも対策できるようにしておくべきです。

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まとめ

APIは、自社の提供するサービスの向上が可能であったり、セキュリティのレベルアップも図れたりと、魅力的な機能を持っています。

しかし、セキュリティ対策が完璧とはいえませんし、何かトラブルが生じた場合にサービスが提供不能となるリスクも存在します。

自社のサービスにAPIの導入を考えるのであれば、APIを含んだ連携サービスを提供する会社に依頼するのもよい案かもしれません。

現代では、インターネットを介したサービスは数え切れないほどで、ビジネスを行ううえで無視することは不可能です。

APIの仕組みや特徴を理解して、リスクの少ない方法で導入を検討しましょう。